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印鑑の歴史

印鑑は私たちの生活の中に欠かすことのできない道具のひとつです。
荷物の受け取りや手紙の封印をする際に押印する日常的な用途から、不動産取引・自動車売買・その他公的証書を作成するときに必要とされる公な用途に至るまで、誰もが最低1つは必ず所有している大切なものです。
今では当たり前のように浸透している印鑑ですが、その歴史を遡るとかつて印鑑(印章)は限られた場面でしか用いられない、特別な存在であったことがわかります。
起源とされているのは紀元前5000年頃の古代メソポタミア文明で、当時は粘土板に押すスタンプ式や、円筒形の転がすタイプが存在しており、宝物を守る護符という特別な役割を果たすものとされていました。
その後紀元前3000年頃には古代エジプトにてヒエログリフ(象形文字)を彫った印章が作成され、それは宗教的に大きな役割を果たすものでした。その後印章が広く発展するにつれ、権威の象徴や公的認証などその用途が拡大されます。
アジア圏に浸透したのはシルクロード貿易の影響で、はじめは古代中国へと伝来し、その後日本にも西暦57年頃に中国から印章文化が伝わりました。日本で最古とされている印章は「漢委奴国王」と刻まれた金印で、この印章の役割には諸説ありますが、基本的には権威のある人間がその力を誇示するために使われたものではないかとされています。
その後次第に権力を象徴するものや公文書については印章が押印される習慣が広がり、江戸時代に発展した庶民文化の中でもその習慣が民衆化して、私文書にも印章の押印をするようになり日常化することで印章・印鑑の文化は普及したとされています。